
ドル円の動向
ドル円は158円台後半へと水準を上げてきています。しかし、先週後半の円買い介入を受け、投機的な円安の動きには当局が引き続き目を光らせている状況です。まずは、ドル円の反発がどの水準まで続くのかをチェックしたいところです。介入後の値動きを見る限り、159円台乗せは危険水域となりそうです。
一方で、日米金利差や対外投資需要などから根強い押し目買いの動きも観測されます。構造的な理由により、長期的には円安圧力が継続すると見込まれています。
ドル相場全般の動向
ドル相場全般に目を転じると、先週から着実にドル安が進行しています。足元ではやや調整の動きが入っているものの、トレンド性を覆すほどのドル買いにはなっていないようです。一連の米インフレ指標発表を通過して、市場には9月の米利下げ開始観測が高まっています。今年1月以来、米2年債利回りが30年債利回りを下回る場面もありました。
本日の注目経済指標
日本時間午後9時30分に6月の米小売売上高が発表されます。早期利下げを後押しする材料となるのか、その結果が注目されます。市場コンセンサス予想は前月比-0.3%で、前回の+0.1%から低下する見込みです。一方、自動車を除く前月比は+0.1%で、前回の-0.1%から上昇に転じる見込みです。
その他の経済指標とイベント
- ドイツZEW景況感指数(7月)
- ユーロ圏貿易収支(5月)
- カナダ住宅着工件数(6月)
- カナダ消費者物価指数(CPI)(6月)
- 米輸入物価指数(6月)
- 米企業在庫(5月)
- 米NAHB住宅市場指数(7月)
注目の発言イベントと企業決算
欧州時間にはECB四半期銀行貸出調査が公表されます。NY午後にはクーグラーFRB理事が全米企業エコノミスト協会(NABE)経済会議に出席し、質疑応答があります。米主要企業決算では、昨日に続きモルガンスタンレー、バンクオブアメリカなど大手金融機関の発表が予定されています。